更新日: 2026年5月15日

令和8年度あはき療養費改定まとめ|令和8年7月施術分から訪問鍼灸マッサージ事業所が確認したいポイント[2026.6.15更新]

令和8年度あはき療養費改定まとめ|令和8年7月施術分から訪問鍼灸マッサージ事業所が確認したいポイント[2026.6.15更新]

こんにちは。話すだけ.com事務局の大上です。

令和8年6月5日付で、厚生労働省より、はり師、きゅう師及びあん摩・マッサージ・指圧師の施術に係る療養費の改定に関する通知が示されました。

今回の改定は、令和8年7月1日以降の施術分から適用されます。

そこで今回は、令和8年度あはき療養費改定について、訪問鍼灸マッサージ事業所が確認しておきたいポイントを整理します。

今回の記事では、料金表の更新だけでなく、患者様・ご家族への説明、明細書発行、月16回以降の算定、訪問施術料4・5、同意書の取扱いなど、事業所の実務全体に関わる内容が含まれています。

なお、本記事は、2026年5月15日に公開した「4月30日時点の改定案」をもとに、令和8年6月5日付の正式通知を確認したうえでリライトしています。
最終的な運用にあたっては、必ず厚生労働省の通知もあわせて確認してください。
厚生労働省のはり師、きゅう師及びあん摩・マッサージ・指圧師の施術に係る療養費の改定等について(外部リンク)はこちら。

また、今回の改定では、患者様・ご家族への案内文をどう作るかも重要になります。

話すだけ.comでは、令和8年度あはき療養費改定に対応した、患者様・ご家族向けの案内文テンプレートを無料配布しています。

「制度改定であることを、できるだけ分かりやすく伝えたい」
「事業所独自の値上げではないことを丁寧に説明したい」
「患者様・ご家族への案内文を一から作る時間がない」

このような事業所さんは、記事の後半で紹介している無料テンプレートもご活用ください。

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令和8年度あはき療養費改定で大きく変わるところ

今回の令和8年度あはき療養費改定では、訪問鍼灸マッサージ事業所に関係する内容として、主に次のような点が示されています。

  • マッサージ料金の一部引き上げ
  • はり・きゅう料金の一部引き上げ
  • 訪問施術料4・訪問施術料5の新設
  • 月16回以降の施術に対する50%算定
  • 明細書発行加算の新設
  • 施術報告書交付料の改定
  • 明細書交付の取扱い
  • 同意書の取扱いの明確化
  • 紹介料等の経済上の利益提供に関する取扱いの明確化
  • 自己施術・自家施術に関する取扱いの明確化

特に訪問を中心に行っている事業所では、訪問施術料の区分変更と、同一月に同一施設等へ集中して訪問している場合の取扱いは、請求実務に影響しやすいポイントです。

また、患者様・ご家族に対しては、令和8年7月施術分から一部負担金が変更となりますが、実際の自己負担額は、負担割合、施術内容、施術回数、訪問施術料の区分、公費の有無などによって変わります。

そのため、患者様・ご家族へ案内する際は、「制度改定による変更であること」「事業所独自の値上げではないこと」「実際の金額は個別の利用状況によって異なること」を、できるだけ分かりやすく伝えることが大切です。

適用時期は令和8年7月1日以降の施術分から

今回の療養費改定は、令和8年7月1日以降の施術分から適用されます。

実務上は、次のような確認が必要になります。

  • 7月施術分から新料金で算定できるようにする
  • レセコンや請求ソフトの設定を確認する
  • 患者様・ご家族への案内文を準備する
  • 施設入居者様への説明方法を確認する
  • ケアマネジャーへ必要に応じて情報共有する
  • 明細書発行の運用を確認する
  • 月16回以降の施術がある患者様の算定を確認する
  • 訪問施術料4・5に該当する施設訪問があるか確認する

今回の改定では確認項目が多いため、患者様・ご家族にとっても分かりにくい内容になりやすいです。

説明時の混乱を減らすためにも、まずは「7月施術分から変わる」という点を、事業所内でも患者様向けの案内文でも明確にしておくとよいです。

マッサージは1局所あたり470円に

あん摩・マッサージについては、マッサージを行った場合の料金が、1局所1回につき450円から470円となります。

局所数ごとの金額は次のとおりです。

局所数金額
1局所470円
2局所940円
3局所1,410円
4局所1,880円
5局所2,350円

訪問マッサージでは、5局所で算定しているケースも多いと思います。
その場合は、

2,250円 → 2,350円

となり、1回あたり100円の引き上げです。

5局所で算定している患者さんの自己負担で考えると、目安としては次のとおりです。

負担割合自己負担の目安
1割負担の方1回あたり約10円増
2割負担の方1回あたり約20円増
3割負担の方1回あたり約30円増

たとえば、1割負担の方が月8回利用されている場合は、1ヶ月あたり約80円増えるイメージです。

マッサージの訪問施術料は1から5までに区分

今回の改定では、あん摩・マッサージの訪問施術料について、訪問施術料1から訪問施術料5までの区分が示されています。

同一日に同一建物で施術を行った患者数に応じて、訪問施術料の区分が変わります。

区分の考え方は、次のとおりです。

区分同一日に同一建物で施術を行った人数
訪問施術料11人
訪問施術料22人
訪問施術料33人〜9人
訪問施術料410人〜19人
訪問施術料520人以上

あん摩・マッサージの訪問施術料も局所数ごとに金額が異なりますが、
下記では、マッサージ5局所と、マッサージ5局所+変形徒手4肢位での金額を掲示します。

区分マッサージ5局所(マッサージ5局所+変形徒手4肢位)
訪問施術料1(1人)4,650円(6,530円)
訪問施術料2(2人)3,500円(5,380円)
訪問施術料3(3〜9人)2,810円(4,690円)
訪問施術料4(10〜19人)2,500円(4,380円)
訪問施術料5(20人以上)2,420円(4,300円)

はり・きゅうの初検料・施術料

はり・きゅうについては、初検料と施術料が次のとおり示されています。

初検料

区分金額
1術 はり又はきゅうのいずれか一方2,000円
2術 はり・きゅう併用2,320円

施術料

区分金額
1術 はり又はきゅうのいずれか一方1回につき1,650円
2術 はり・きゅう併用1回につき1,820円

また、はり又はきゅうと併せて、施術効果を促進するために、業務の範囲内で人の健康に危害を及ぼすおそれのない電気針、電気温灸器又は電気光線器具を使用した場合は、電療料として1回につき100円を加算します。

はり・きゅうの訪問施術料

はり・きゅうの訪問施術料も、同一日に同一建物で施術を行った患者数に応じて、訪問施術料1から訪問施術料5までに区分されます。

区分1術2術
訪問施術料1(1人)3,950円4,120円
訪問施術料2(2人)2,800円2,970円
訪問施術料3(3〜9人)2,110円2,280円
訪問施術料4(10〜19人)1,800円1,970円
訪問施術料5(20人以上)1,720円1,890円

たとえば、訪問施術料1で、はり・きゅう併用の2術の場合は、

4,070円 → 4,120円

となり、1回あたり50円の引き上げとなる見込みです。

2術における患者さんの自己負担で考えると、目安としては次のようになります。

1割負担の方1回あたり約5円増
2割負担の方1回あたり約10円増
3割負担の方1回あたり約15円増

たとえば、1割負担の方が月8回利用されている場合は、1ヶ月あたり約40円増えるイメージです。

訪問施術料4・5では集中率90%以上の取扱いに注意

訪問施術料4・5を算定する施術所では、同一月における集中率にも注意が必要です。

同一月に、訪問施術料の算定回数のうち、同一の施設等で行われるものの割合が90%以上である場合、その月の当該施設における訪問施術の料金について、80%に相当する額で算定する取扱いが示されています。

この場合の対象は、訪問施術料だけではありません。
一連の施術において算定されるすべての料金が対象となります。

施設訪問を中心に行っている事業所では、単に訪問施術料の区分だけを見るのではなく、同一施設等への集中率も確認する必要があります。

特に、次のような事業所は注意が必要です。

  • 特定の施設への訪問が多い
  • 同一建物で10人以上に施術している日がある
  • 同一建物で20人以上に施術している日がある
  • 出張専門で、施設訪問が中心になっている
  • 通所の施術料と訪問施術料が混在している

また、訪問施術料を算定せずに施術料を算定している場合でも、集中率の計算に含める取扱いがあります。
訪問施術料4・5に該当する事業所は、「同一施設への集中率」と「通所扱い・訪問扱いの整理」を早めに確認しておく必要があります。

【POINT】訪問施術料を算定せずに施術料を算定している場合とは?
今回の通知では、訪問施術料4・5を算定する施術所における集中率の計算について、訪問施術料を算定せずに施術料を算定している場合も、当該施術料の算定回数を集中率の計算に含めることが示されています。

この規定が意味すること
今回新設された「訪問施術料4(10人~19人)」および「訪問施術料5(20人以上)」を算定する施術所において、特定の同一施設で行われる施術の割合(集中率)が全体の90%以上を占める場合、その施設での施術料金が100分の80(8割)に減額されるという厳しいルールが導入されました。

この減額を逃れるために、「同じ施設だけど、訪問施術料ではなく通所の施術料として算定しておけば集中率の計算から外れるのでは?」といった抜け道を防ぐための規定だと考えられます。訪問施術料を算定していなくても、実質的にその施設で施術を行っている回数として、集中率の計算に含めなければならないということになります。

月16回以降の施術は50%算定に

今回の改定では、同一患者に対する月16回以降の施術について、所定料金の50%に相当する額により算定する取扱いが示されています。

【はり・きゅう】
月16回以降の施術について、施術料、訪問施術料、電療料が50%算定の対象となります。

【あん摩・マッサージ】
月16回以降の施術について、マッサージ、訪問施術料、温罨法、電気光線器具を使用した場合の温罨法、変形徒手矯正術が50%算定の対象となります。

訪問鍼灸マッサージ事業所では、週3回以上の訪問や、月16回以上の施術がある患者様もいると思います。

該当する患者様がいる場合は、7月施術分から請求内容が変わる可能性があるため、事前に対象者を確認しておくことが大切です。

確認しておきたいポイントは、次のとおりです。

  • 月16回以上の施術を行っている患者様がいるか
  • 16回目以降にどの項目が50%算定となるか
  • 請求ソフトが対応しているか
  • 患者様・ご家族への事前説明
  • ケアマネジャーへの情報共有が必要か

患者様・ご家族に説明する際は、「頻回に施術している場合、制度上、月16回目以降の算定方法が変わります」という表現にすると、制度上の変更であることが伝わりやすくなります。

現在、月16回以上の施術を行っていない事業所であれば、すぐに大きな影響はないかもしれませんが、制度の方向性としては、頻回施術について、今後より確認が強まっていく可能性があります。

ここで大切なのは、単に「回数を減らす」という話ではなく、必要性のある施術を、適切な回数で、適切に記録しながら行うことだと思います。

特に、訪問鍼灸マッサージでは、患者さんの状態変化、ADL、疼痛、可動域、生活上の困りごとなどを継続的に見ていくことが重要です。

・なぜその回数が必要なのか。
・どのような変化を確認しているのか。
・施術によって、生活上どのような意味があるのか。

こうした内容を、日々の記録や施術報告書の中で整理しておくことが、今後ますます大切になっていくと思います。
施術の必要性や患者さんの変化を、ケアマネジャーさんやご家族へ分かりやすく伝えるためには、施術報告書の内容も重要です。

明細書発行加算は10円

今回の改定では、明細書発行加算が新設されました。

金額は10円です。

患者様に対し、一連の施術に係る料金の計算の基礎となった項目ごとに記載した明細書を無償で交付した場合に、明細書発行加算として算定します。

1割負担の患者様であれば、自己負担の目安は1円です。

ただし、明細書発行加算は、単に10円の加算が新設されたというだけではありません。

今回の通知では、領収証及び施術内容のわかる明細書の交付についても示されています。

そのため、事業所としては、

  • いつ明細書を交付するのか
  • 1か月分で交付する際の署名
  • 領収証兼明細書にするのか
  • 患者様の意向確認をどのように行うのか
  • 申請書の写しとの関係をどう整理するのか

といった運用を確認しておく必要があります。

特に訪問施術では、患者様の求めに応じて、または訪問施術を行う場合に、明細書を1か月単位で交付する取扱いが関係します。

1か月単位で明細書を交付する場合は、患者様の意向をあらかじめ文書で確認することも示されています。

施術報告書交付料は480円

施術報告書交付料は480円です。こちらは以前と変わりありませんね。

訪問鍼灸マッサージ事業所では、医師への報告書、保険者への提出、ケアマネジャーへの情報共有など、報告書の作成・共有が実務上とても重要になります。

今回の改定をきっかけに、報告書の運用を見直す事業所も多いと思います。

特に、次のような点は確認しておくとよいです。

  • 医師向け報告書の作成内容
  • 保険者への提出内容
  • ケアマネジャーへの情報共有内容
  • 患者様・ご家族への説明
  • 施術報告書交付料を算定するタイミング
  • 報告書作成にかかるスタッフの負担
  • 報告書の品質を事業所内でどう均一化するか

施術報告書は、単なる請求上の書類ではなく、医師やケアマネジャーとの連携にも関わる重要な書類です。

特にケアマネジャーに対しては、痛みや可動域だけでなく、生活動作、ADL、歩行、転倒リスク、睡眠、食事、家族の不安、他サービスとの関係など、在宅生活を支えるための情報が伝わると、より連携しやすくなります。

施術報告書は、請求のためだけでなく、医師・ケアマネジャー・ご家族との信頼関係をつくるための大切な情報共有ツールです。

オンライン診療による同意書の交付はできない

今回の改定では、医師の同意書に関する取扱いも明確化されています。

医師の同意又は再同意は、医師の診察を受けたものでなければならないとされています。

また、医師が診察を行わずに同意を行う、いわゆる無診察同意が行われないよう徹底されるべきものとされており、今回の改定ではオンライン診療による同意書の交付はできないことが明確に示されました。

さらに、同意書を訂正する際は、保険医が二重線及び当該保険医の署名(または訂正印)により訂正することとされました。
※修正テープや修正液などは使用しないこととされています。

訪問鍼灸マッサージ事業所では、同意書の取得や再同意の案内を日常的に行っていると思います。

今回の内容を踏まえ、次のような点を確認しておくとよいです。

  • 医師の診察を受けたうえで同意書が交付されているか
  • オンライン診療による同意書交付になっていないか
  • 同意書の訂正方法に問題がないか
  • 修正テープや修正液を使用していないか
  • 医療機関への案内文や説明内容が適切か
  • スタッフが同意書の取扱いを理解しているか

同意書は、療養費請求の前提となる重要な書類です。

小さな記載ミスや訂正方法の誤りが、返戻の原因になることもあります。
制度改定を機に、事業所内で改めて確認しておくと安心ですね。

紹介料など経済上の利益提供に関する取扱い

今回の改定では、健康保険事業の健全な運営を損なうおそれのある経済上の利益の提供や、違法な広告、通達・ガイドライン等に違反する広告によって、患者様が自己の施術所で施術を受けるように誘引してはならないことが示されています。

また、施術所が、集合住宅・施設・請求代行の事業者、その従事者、医療機関、医師又はその関係者等に対して金品を提供し、患者様の紹介を受け、その結果なされた施術については、療養費支給の対象外となる取扱いが示されています。

ここでいう経済上の利益には、金銭だけでなく、物品、便益、労務、饗応(要は接待など)等も含まれます。

訪問鍼灸マッサージ事業所では、施設、ケアマネジャー、医療機関などとの関係づくりはとても大切です。

一方で、紹介の対価と見られるような金品提供や便益提供は、療養費の対象外となるリスクがあります。

事業所としては、次のような点を確認しておくとよいです。

  • 紹介の対価と見られる金品提供がないか
  • 施設や関係者への謝礼、手数料、紹介料がないか
  • 業務委託契約や営業支援契約の内容に問題がないか
  • 医師や医療機関との関係で不適切な利益提供がないか
  • スタッフが営業時に誤った説明をしていないか

営業活動や地域連携は必要ですが、療養費のルールを踏まえた形で行うことが重要です。

特別な関係にある事業者との取扱い

今回の通知では、施術所と他の事業者等が特別の関係にあり、実質的に患者様が他の施術所を選択できない場合、当該他の事業者等の入居者等に対して行われる施術については、療養費の支給対象外とする取扱いも示されています。

特別な関係に該当するかどうかについては、開設者や代表者が同一である場合、親族関係がある場合、役員等の関係がある場合、資本関係や経営上の関係がある場合などが示されています。

また、高齢者住まい等を設置運営する事業者と施術所との間に契約その他の金銭の授受関係がある場合や、利用者の募集を共同・連携・委託して行う関係がある場合なども注意が必要です。

施設併設型、グループ法人、関連会社、紹介会社、営業代行会社などが関係する場合は、個別に慎重な確認が必要です。

患者様・ご家族への説明で押さえたいポイント

今回の改定では、患者様・ご家族への説明も大切になります。

特に、7月施術分から一部負担金が変わりますので、早めに案内しておくことで、後からの問い合わせや不安を減らしやすくなります。

説明のポイントは、次のとおりです。

  • 令和8年7月施術分から、国の療養費改定により料金が一部変更となること
  • 事業所独自の値上げではないこと
  • 実際の自己負担額は、負担割合や施術内容によって異なること
  • 明細書発行加算など、新たな加算が生じる場合があること
  • 大きな負担増にならないケースも多いが、個別に金額は異なること
  • 不明点があれば事業所へ相談できること

患者様・ご家族への説明文としては、たとえば次のような表現が使いやすいと思います。

「このたび、国の定める療養費の改定により、令和8年7月施術分から、健康保険を使った訪問鍼灸マッサージの料金が一部変更となります。今回の変更は、当事業所独自の値上げではなく、国の制度改定に伴うものです。実際のご負担額は、負担割合や施術内容、ご利用回数等によって異なりますので、必要に応じて個別にご案内いたします。」

患者様・ご家族へは、「制度改定」「事業所独自の値上げではない」「個別の金額は利用状況によって異なる」の3点を押さえて説明すると、誤解が生じにくくなります。

患者様・ご家族向けの案内文を一から作成するのが大変な場合は、無料テンプレートもご活用ください。

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ケアマネジャーへの共有も大切

訪問鍼灸マッサージでは、患者様・ご家族だけでなく、ケアマネジャーへの共有も大切です。

特に、料金改定により一部負担金が変わる場合、ケアマネジャーがご家族から相談を受けることもあります。

そのため、必要に応じて、ケアマネジャーにも次のような内容を共有しておくとよいです。

  • 国の療養費改定により、令和8年7月施術分から料金が一部変更となること
  • 患者様・ご家族へ順次案内していること
  • 実際の自己負担額は利用状況によって異なること
  • 不明点があれば事業所へ問い合わせできること
  • 施術内容や報告書の共有体制は継続すること

料金の変更は、患者様・ご家族にとって不安につながることがあります。

ケアマネジャーにも事前に共有しておくことで、関係者間で説明が食い違うことを防ぎやすくなります。

患者様・ご家族向け案内文テンプレートも用意しています

なお、話すだけ.comでは、今回の改定案にあわせて、実際に患者様・ご家族へ配布しやすい案内文テンプレートを作成しました。
テンプレートは、在宅の患者様・ご家族向け、施設入居者様向けの2種類をご用意しています。

内容としては、患者様やご家族に向けて、

● 令和8年7月施術分から料金が一部変更となること
● 国の療養費改定に伴う変更であること
● 事業所独自の値上げではないこと
● 実際の自己負担額は利用状況によって異なること
● 不明点があれば事業所へ相談できること

などを、できるだけ分かりやすい表現でまとめたものです。

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(実際に使用する際は、各事業所の施術内容や対象者に合わせて、不要な項目を削除・修正してご活用ください。)

事業所として確認しておきたい実務チェックリスト

今回の改定に向けて、訪問鍼灸マッサージ事業所が確認しておきたい項目をまとめます。

料金・請求関係

  • 令和8年7月施術分から新料金で算定できるか
  • マッサージの局所数ごとの料金を確認したか
  • はり・きゅうの初検料、施術料、訪問施術料を確認したか
  • 訪問施術料4・5に該当するケースがあるか
  • 月16回以降の50%算定に該当する患者様がいるか
  • 集中率90%以上に該当する施設があるか
  • 明細書発行加算10円の算定方法を確認したか
  • 施術報告書交付料480円の取扱いを確認したか
  • 請求ソフトやレセコンが改定に対応しているか

明細書・領収証関係

  • 領収証と明細書の交付方法を確認したか
  • 1日分で交付するか、1か月分で交付するか決めたか
  • 領収証兼明細書にするか確認したか
  • 1か月単位で交付する場合、患者様の意向確認を行うか
  • スタッフが現場で説明できるようにしたか

同意書関係

  • 医師の診察を受けたうえで同意書が交付されているか
  • オンライン診療による同意書交付になっていないか
  • 同意書の訂正方法を確認したか
  • 修正テープや修正液を使用していないか
  • 医療機関への依頼文や案内文を確認したか

営業・連携関係

  • 紹介料や謝礼と見られる金品提供がないか
  • 施設や関係者との契約内容に問題がないか
  • ケアマネジャーへの情報共有方法を確認したか
  • 患者様・ご家族への案内文を準備したか

社内運用関係

  • スタッフ向けに改定内容を共有したか
  • 患者様から質問されたときの回答例を用意したか
  • 料金表を更新したか
  • ホームページやパンフレットの記載を確認したか

報告書作成の見直しもおすすめです

今回の改定案を見ていて感じるのは、訪問鍼灸マッサージの実務では、今後ますます「説明できること」「記録できること」「見える化できること」が大切になっていくということです。

料金改定そのものは、数円から数十円の自己負担増で済むケースも多いかもしれません。

ただ、その背景には、頻回施術への対応明細書発行の推進訪問施術制度の見直し同意書の取扱いの明確化など、制度全体をより適正に運用していく流れがあります。

療養費の制度は、どうしても難しく見えます。
ですが、これからの訪問鍼灸マッサージ事業所には、制度を暗記することではなく、制度に則って、必要な確認・説明・記録・共有を丁寧に行っていくことだと思います。

・なぜ訪問が必要なのか
・なぜその施術回数が必要なのか
・どのような施術を行ったのか
・患者さんの状態にどのような変化があるのか
・医師、ケアマネ、ご家族へどのように情報を共有しているのか

こうしたことを、日々の実務の中で丁寧に残していく姿勢が求められていくと思いますし、例えば施術報告書なども含めて今後もこのような改定の動きは継続していくと思います。

ですが、この積み重ねは事業所の信頼にも繋がっていきますので、よいきっかけにしていくのがよいでしょう。

まとめ

令和8年度あはき療養費改定は、令和8年7月1日以降の施術分から適用されます。

今回の改定では、マッサージ、はり・きゅうの料金改定だけでなく、訪問施術料4・5の新設、月16回以降の50%算定、明細書発行加算、施術報告書交付料、明細書交付、同意書、紹介料等の経済上の利益提供に関する取扱いなど、訪問鍼灸マッサージ事業所の実務に関わる内容が多く含まれています。

特に確認しておきたいポイントは、次のとおりです。

  • 令和8年7月施術分から新料金が適用される
  • マッサージは1局所1回につき470円
  • はり・きゅうの初検料、施術料、訪問施術料が改定される
  • 訪問施術料4・5が新設される
  • 月16回以降の施術は一部項目が50%算定となる
  • 明細書発行加算10円が新設される
  • 施術報告書交付料は480円
  • 領収証及び明細書の交付運用を確認する必要がある
  • 同意書の取扱いや訂正方法にも注意が必要
  • 紹介料等の経済上の利益提供は療養費対象外につながる可能性がある

今回の改定は、単なる料金変更ではなく、訪問鍼灸マッサージ事業所の運用全体を見直すきっかけになります。

患者様・ご家族へ分かりやすく説明し、ケアマネジャーや医師とも適切に情報共有しながら、7月施術分からスムーズに対応できるよう準備していきましょう。

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